7 私はお兄ちゃんに押し倒され、ベッドの上で服を脱がされた。 シャツは胸元までたくしあげられ、遥さんの大きな胸が露わになる。 自分の本当の身体ではないが、少し恥ずかしくなった。 「あの、お兄ちゃん……」 「うん? やっぱ、こういうのはイヤか?」 「ううん、そうじゃないの……。お兄ちゃんに抱いてもらえるのは、すっごく嬉しいよ。 でもね、この身体は遥さんのでしょ? だから、ちょっと複雑な気持ちというか……」 要は遥さんの身体に嫉妬していたのだ。 私は少し幼児体型で、おっぱいも遥さんほど大きくない。 もし、お兄ちゃんがこの身体で満足してしまったのなら、 もう私の本当の身体を抱いてはくれないかもしれない。 そう思うと怖くて堪らなくなるのだ。 「そりゃ、オレだって本当は亜紀の身体を抱いてみたいさ。 でもオレ達は兄妹だろ? それって、本当はいけないことだしさ……お前の為にもならないと思うから……」 そういえばそうだった。 私達は兄妹だったのだ。 私はそのことをすっかり忘れていて、うっかりお兄ちゃんに近親相姦をお願いしてしまった。 やっぱり、ダメだよね。近親は……。 でも、本当は私の身体を抱いてみたいって言ってるし、 全く望みが無いというわけでもなさそうだ。 今は遥さんの身体でも我慢しよう。 「うん、わかった。お兄ちゃんがそう思ってくれてるだけでも十分嬉しいよ……」 「亜紀……」 お兄ちゃんは私に(正確には遥さんの唇に)キスをしてくれた。 最初は上唇にやさしく触れて、次に下唇を吸い込む。 わわ! お兄ちゃんの唇、とっても柔らかいよ! それにとっても温かくて、やさしくて……。 それだけでお兄ちゃんの気持ちが伝わってくる。 そしてお兄ちゃん舌は口内に侵入し、私の舌に絡めてきた。 お兄ちゃんの唾液と私の唾液が混ざり合って、ピチャピチャという音がする。 ああん、とってもエッチで気持ちいいよぉ……。 私は腰をくねらせてよがっていると、急にお兄ちゃんはキスをやめ、身体を起こした。 そんな、私はもっとお兄ちゃんとキスしたかったのに……。 「ごめん、亜紀。オレもう我慢できない……」 お兄ちゃんはそう言うと自分の服を脱ぎ、私の前で裸になった。 さっき射精したばかりなのに、お兄ちゃんのおちんちんはもうすっかり大きくなっている。 すごい。 こんなにおっきくて、太くて、たくましい物が、これから私の中に入ってきちゃうんだ……。 そう思うとちょっと怖くて、ブルッと震えた。 「怖い?」 「うん、ちょっと……」 「じゃあ、少し緊張をほぐそうか」 「え?」 私はそう不思議そうにお兄ちゃんに見つめていると、 お兄ちゃんは私のパンツを脱がしてから、両脚を広げ、私のアソコを露わにした。 私のアソコはすでにビチャビチャに濡れていた。 「オレによく見えるように、自分で広げてごらん」 「え! うそ!?」 私は思わずそう叫んでしまった。 だって広げるって、アソコをでしょ!? 私だって満足に見たことはないし、今は愛液でビチャビチャだ。 それをお兄ちゃんに見せるなんて……。 そんなの恥ずかしすぎるよぉ……。 あっ、でも待てよ。 この身体は私のじゃなくて、遥さんのだっけ。 だったら別に恥ずかしくないか。 できればお兄ちゃんを喜ばせてあげたいし。 えい、見せちゃえ! 「うん、わかった……」 私はそう言って右手の人差し指と中指で、大陰唇を開いた。 するとわれめの中からキレイなピンク色の小陰唇と膣口と尿道口が現れる。 「亜紀……。とてもキレイだよ」 本当は遥さんのアソコなのだが、余計なことは言わない方が良いだろう。 お兄ちゃんも私(遥さん)のアソコを見て興奮しているみたいだし、見せた甲斐があったようだ。 「へぇ、女の子のってこうなってるんだ……」 お兄ちゃんはそう言うといきなり私のアソコに触ってきた。 私は思わず「あっ」という声をあげてしまう。 「えっと、こっちがおしっこの穴で、こっちのが膣口かな?」 「あっ、あんっ、ああっ!」 そう指でいじりながら確認するお兄ちゃん。 その度にやらしい声をあげてしまう私。 だって、お兄ちゃんに触ってもらってると思うと、 気持ち良くて声がでちゃうんだもん! 「おっと、この皮に隠れてるのは何かな?」 「あっ、それは!」 クリトリス。 女の子が一番感じてしまう部分をお兄ちゃんに見つけられてしまった。 今でさえこんなに気持ちいいのに、そんな所を触られたらどうなってしまうのだろう? お兄ちゃんは両手を使って丁寧に私の包皮を剥く。 「ん? この白いのはなんだ?」 それはたぶん、恥后だ。 いつもキレイに洗ってる筈なのに、なんで今日に限って……恥ずかしい……って、あっ、そっか。 今日は遥さんの身体だったんだ。 遥さんったら、恥ずかしがって、よく洗わなかったのかなぁ……。 って、なんで遥さんの身体で私が恥ずかしい目に遭わなきゃいけないのよぅ! 「よし、オレが舐めてキレイにしてやろう」 え!? ダメっ! ダメだよお兄ちゃん! そんなの舐めたら汚いって! 私はそう心の中で祈ったが、その祈りはお兄ちゃんには届かず、 お兄ちゃんの舌は私のクリトリスへと伸びた。 「ひゃあっ! あっ! あああああっ!!」 私は悲鳴にも近い声をあげて、お兄ちゃんの頭を両手で掴んだ。 気持ちいい。 クリトリス気持ちいい! お兄ちゃんの舌が気持ち良すぎて、頭の中が真っ白になった。 お兄ちゃんは私(遥さん)の汚い恥后を文句一つ言わずに、ペロペロ舐めている。 それはまるで「私の身体には汚い場所なんかない」と言うかのように……。 嬉しい。 嬉しいよお兄ちゃん……。 私のことをそこまで……。 このままではオルガスムスに達してしまうかもしれない。 私はそんなやさしくて愛しいお兄ちゃんに何かしてあげたくなった。 「お兄ちゃん……。もういいよ……」 「え? 気持ち良くなかったのか?」 「ううん、違うの。すっごく気持ち良かった……。だからね、私もお兄ちゃんを気持ち良くしてあげたくて……」 「亜紀……。じゃあ、いいのか?」 「うん。きて……お兄ちゃん……」 いつまでも自分ばかり気持ち良くなっていては申し訳ないので、 私は「入れてもいいよ」宣言をした。 いよいよ初めてのセックスである。 私が仰向けになり、お兄ちゃんが上になった。 いわゆる正常位というヤツだ。 私は少し股を広げ、お兄ちゃんが入ってくるまで目を瞑った。 確か初めてのセックスは痛いという。 友達の裕子の話だと、処女膜が切れて、血がいっぱい出て、 この世の痛みとは思えなかったと言っていた。 この世の痛みとは思えない痛みというと、どのような痛みなのだろうか? 私は想像が膨らみ、益々怖くなってしまった。 「じゃ、いくよ。亜紀……」 私は死刑囚が刑の執行の場へ行くような気持ちで、 お兄ちゃんが入ってくるのを待ち構えた。 お兄ちゃんは片手で私の大陰唇を開き、もう片方の手で自分のおちんちんを支え、 私の中へ押し入れようとする。 私はもう少しで「やっぱり、待って!」と叫びそうになったが、両手で口を塞ぎ、我慢した。 これは誰もが必ず通る道。 避けてしまってはその先に待っている筈である、エルドラド(理想郷)を求めることはできないのだ。 「亜紀……。入ったよ」 え? あれ? 入った? 確かにお兄ちゃんはそう言った。 少し身を起こして、お兄ちゃんとの結合部を見てみると、確かに奥まで全部入っている。 でも、私は全然痛くなかったよ? どうして? などと頭の上にクエスチョンマークをいっぱい作っていると、一つの仮定が浮かんだ。 何度も言うようだが、この身体は遥さんのであり、私の身体ではない。 つまり、私は処女であっても、遥さんが処女かどうかは伺い知れないのだ。 ここから導き出される答えは、そう、遥さんは処女ではない、ということだ。 どうやら私は遥さんの外見を見て、処女だと決め付けていたのかもしれない。 人間、外見だけではわからないものだ。 「大丈夫か? 亜紀」 「うん、大丈夫。動いても大丈夫だよ」 「そうか。じゃあ……」 お兄ちゃんはゆっくりと前後運動を始めた。 処女であろう私を気遣ってのことだと思うが、私は全く痛くない。 これではお兄ちゃんが気持ち良くないのではないかと思って、私はお兄ちゃんに声をかけた。 「お兄ちゃん、もっと激しくしても大丈夫だよ」 「でも、それだとお前が……」 「大丈夫。私のことよりも、お兄ちゃんが気持ち良くなって欲しいの……お願い……」 「亜紀……」 本当は私がもっと気持ち良くなりたいから言ったのだが、 あれでは「私が犠牲になってでもお兄ちゃんを気持ち良くしたい」という風に聞こえたかもしれない。 でも、その気持ちもあるから間違ってはいないのかな? そんなことを思っていると、お兄ちゃんのピストン運動が早くなった。 ベッドの軋む音と、お兄ちゃんの下腹部と私の下腹部がぶつかる音が部屋中に鳴り響いた。 「亜紀、お前の中、気持ちいいよ……」 「んっ、あんっ、私も、私も気持ちいい……」 一心不乱に腰を動かしているお兄ちゃんが、私の顔を見ながら言う。 お兄ちゃんが一生懸命になっている。 その顔が心から愛しく思える。 すると私はまたお兄ちゃんとキスをしたくなってしまった。 「お兄ちゃん! キス、キスしたいよぉ……。もっと、もっと激しくしてもいいから……キスしてぇ」 私がそう言うとお兄ちゃんはすぐにキスをしてくれた。 私の舌を吸い込むスロートキス。 それと同時にお兄ちゃんの腰の動きも早くなり、エッチなお汁の音も大きくなった。 上のお口にはお兄ちゃんの舌、下のお口にはお兄ちゃんのおちんちん。 今の状況を二文字で表すなら『至極』。 まさにこれこそがエルドラド(理想郷)。 この上なく気持ちいい。 私は初めてのセックスなのに、絶頂を迎えようとしていた。 「亜紀! オレ、もう……」 「私も、私もだから……一緒に、一緒にっ」 お兄ちゃんはラストスパートをかけた。 お兄ちゃんはずっと動きっぱなしで私よりも疲れている筈なのに、 どこにこんな力を残していたのか、今までよりも激しく お兄ちゃんのおちんちんの先っぽが私の子宮をズンズン突いた。 お兄ちゃんが動く度に、私は悦びの嗚咽を漏らす。 すると突然、お兄ちゃんのおちんちんが私の膣の中でビクンッと振るえ、 お兄ちゃんはすかさず腰を引こうとした。 「だ、ダメぇ!!」 私は思わずそう叫び、両脚でお兄ちゃんのお尻を挟むようにして引き寄せると、 お兄ちゃんは「うっ」と呻き、苦悶の表情を浮かべ、私の膣内に射精した。 お兄ちゃんのおちんちんは長い間、精液を出し続け、何度も何度も私の子宮口をノックし続けた。 私は以前から、お兄ちゃんと初めてのセックスをする時は、 絶対に膣に出してもらおうと決めていたのだ。 「亜紀……。お前、なんで……」 「勝手なことしてゴメンなさい……。 でも、初めての時ぐらいはお兄ちゃんの全てを感じたくて……。 それに、お兄ちゃんだって気持ち良かったでしょ?」 「亜紀……」 お兄ちゃんは「しょうがないなぁ」と言いたげな顔で、私の髪を撫でた。 私はそれがくすぐったくて、つい笑みがこぼれてしまった。 私は本当に幸せ者だ。 大好きなお兄ちゃんに告白してもらえて……。 そして、大好きなお兄ちゃんに抱いてもらえて……。 これからもずっとお兄ちゃんと一緒にいられる。 その事実だけでも、私は天にも昇る気持ちになれた。 「ねぇ、お兄ちゃん……。今日はお父さんもお母さんも帰って来ないから、 一晩中エッチしよ? ね? いいでしょ?」 私はそう言ってお兄ちゃんにエッチなおねだりをしてお兄ちゃんの方を振り向くと、 お兄ちゃんは気持ち良さそうな顔をしていた。 「なんでだろう?」と不審に思って身を起こすと、 そこにはお兄ちゃんのおちんちんを舐めている『私』がいた。 遥さんの身体ではない、本物の私だ。 「あら、おはようございます。亜紀ちゃん」 お兄ちゃんのおちんちんを愛しそうに舐めている『私』は、 遥さんの身体である私が驚いていることに気付くと、そう声をかけてニッコリ微笑んだ。 |
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イラスト:弐肆 文章:ATF (2005年12月27日) |