ペンちゃん着ぐるみが着れて、ご満悦の雪音さん。 雪音「お兄ちゃん! ペンちゃんだよ! ペンちゃん! 私、ペンちゃんになったんだよ!」 悠司「そ、そうか…。よかったな、雪音…」 雪音「うん! 今年が酉年で本当に良かったよぉ…」 悠司「そ、そうだな…」 確かにペンギンは鳥類であることには間違いないのだが、 正確にはコウノトリ目ペンギン科に分類される『飛べない鳥』だ。 普通、酉年と言ったらニワトリだろ? 絶対にあんなデブペンギンじゃない。 それなのに雪音ときたら、あんなにはしゃいじゃって…。 雪音は干支を知らないのだろうか? と、言うよりもなんであんな『飛べないデブ』の 着ぐるみを着て喜んでいるのかが甚だ疑問である。 騙されてる…。 絶対に騙されてる…。 オレ達ではどうすることも出来ない不思議な力が働いている。 進二「雪音ちゃーん! こっち向いてポーズとってくださーい! うほっ、良いペンたん! 激写ボーイ! 激写ボーイ!!」 オレがそう落胆していると、 後方からどこかで聞いた声が聞こえる。 振り向いてよく見てみると、 その声の主は後輩の広瀬進二であった。 悠司「し、進二! なんでお前がここに!?」 進二「なんでって、そんなのペンたんコスをしている 雪音ちゃんを激写しにきたに決まってるじゃないですかぁ? ピョコピョコ歩く雪音タン萌え〜っ」 悠司「お、お前には…アレが良いのか?」 進二「個人的にはえ○こちゃんみたいなコスが 好きなんですけど、これはこれで萌えですにょ〜☆ あっ、雪音ちゃん。今度は卵を産んでみて! 産卵プレイ! 産卵プレイきぼんてぃーぬうぅ!!!」 悠司「黙れ! この腐れ外道っ!!!」 進二「らーじ・PON PON!!(断末魔)」 オレは進二の頬をグーで殴り飛ばすと、 進二はコマの様にグルグルと錐揉み回転しながら 遠くのお空へ飛んでいった。 そんな実にお正月らしいツッコミをした日のこと。 |
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イラスト:弐肆 文章:ATF (2005年1月4日) |