765プロのバレンタイン 第八話


● あずさの場合 ●

「あの〜、プロデューサーさん。この前言っていた『あずチョコ』、持ってきました」(※360版コミュ『2月の仕事』参照)
「おお、あずささん…。今日は貴女が女神様に見えます…」
「ふふっ、そんな女神だなんて…。お上手ですね。はい、プロデューサーさん。どうぞ」

あずささんから貰ったチョコはいたって普通の『ミルクチョコ』であった。
確か、あずささんの『あずチョコ』は『あんず』が隠し味に入っているから『あずチョコ』なんだよな。
『あんず』のチョコだったら普通に美味しそうだ。

「実はプロデューサーさんの『あずチョコ』には『あんず』以外にも隠し味が入ってるんですよ」

あずささんはそっと俺に耳打ちする。

「え? あんず以外にも? 一体何が入ってるんですか?」
「そんな…私の口からなんて…言えません…」

あずささんは両手で顔を覆いながらそう言う。

「じゃあ、せめてヒントだけでも!」
「ヒントは…ん〜、そうっ! ヒントは『ミ・ル・ク』ですぅ〜。うふふっ」

その言葉を聞いた瞬間、俺の額辺りで「種」が割れる感覚があった。
『ミルク』って…。そんなまさか…。
いや、それは流石にないだろ?
でも、ひょっとしたら…。
『ミルク』って…あずささんの『母乳』!?
『母乳』で作ったミルクチョコって!
どんだけエロいんだあずささん!
俺はもう…もうっ!

「気に入っていただけましたか? プロデューサーさん」
「はい、そりゃあ、もう! 俺、気に入っちゃったよ! このチョコならいくらでも食べられます!」
「うふふっ、喜んでいただけて嬉しいですぅ〜。じゃあ、予備にあと2枚ほど作ってきたんですけど、コレもどうぞ」
「はい! いただきます!」

数日後、俺は知ることになる…。
『あずチョコ』のもう一つの隠し味というのは、実は『海のミルク』である『牡蠣』であったことを…。
しかも、天然ボケなあずささんは賞味期限切れの『牡蠣』を使ってしまったらしく、俺は見事に牡蠣にあたってしまい、3日間寝込むことになった…。
だが、この時の俺はそんなことを知る由もなく、調子に乗ってバカ食いしていた…。


THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 07 三浦あずさ


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