765プロのバレンタイン 第四話


● 美希の場合 ●

「ハニーッ! チョコレート作ってきたの!」
「おお、美希! お前はやれば出来る子だと思っていたよ!」
「はい、ハニー。残さず全部食べてね」

そう言って差し出されたモノは、どっからどう見ても『おにぎり』です。
本当にありがとうございました(以下略)

「美希! これはチョコレートやない、おにぎりや!」

そう俺が美希に『火垂るの墓』風ツッコミを入れると、美希は慌てて反論する。

「違うのハニー! 食べてみればわかるから、何も言わずに最後まで全部食べて欲しいの!」

美希が必死になって説得するので、その『おにぎり』を食べてみると…。

「あ、甘っ! なんだこりゃ!? このおにぎり、甘いぞ!? しかもちょっぴりビター!?」
「うん、具がチョコになってるの! ハニーにも、美希の大好きな『おにぎり』の良さを知ってほしいから…。あ、イチゴババロアチョコでも良かったんだけどね。やっぱり、美希はおにぎりが一番好きだから…」

美希よ…。
俺を「おにぎり好き」にさせたいのなら、そのチョイスは絶対に間違っている…。
やっぱり学校では円周率を「3.14」まで教えるべきだったんだ!
これは美希が悪いんじゃない!
全ては「ゆとり」がいけないんだっ!


THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 03 星井美希


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